北海道内を観光に出かけるとき大抵は国道を通る、そしていろんな街を通り過ぎるだろう。しかし車を止めて辺りを散策しない限りその町は記憶には残らない。
そんな記憶に残らないだろう町のひとつが旧山部町だ。
富良野市の山部地区のことだ。
おそらくかなりの道民は山部の町は通り過ぎたに違いない。
しかしそれが記憶に残っている人はほんのわずかだろう。
よほど何かない限り山部の町が記憶に残ることはない。
国道を通り過ぎたとしても。
北海道民、そして本州から北海道に訪れたことのある日本人、そして海外から北海道を訪れた観光客の潜在意識を事細かに探ってみればその中にきっと国道38号線から見た山部の町並みの映像があるに違いない。
私がもし観光客で国道38号線で山部を通り過ぎようとしたとき何がその目に映っているだろう?
国道沿いに建つ建物の数々そして信号機。
信号機を見ているだろう。
山部が目的地ではない場合、ただ真っすぐを見て信号機に注意する。
特に何物にも目は止めないだろう。
信号が赤で山部の街中で停車した場合は辺りを見渡すかもしれない。
でもどこかに車を止めることはない。
コンビニには車を止めるかもしれない。
山部から数キロ離れた東大樹木園近くのトイレ付駐車場には車を止めるかもしれない。
ああそうだ、桜の季節残雪の残る芦別岳と国道沿いにつらなる桜並木はたとえ通りすがりであっても記憶に残るだろうし車も止めるだろう。
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