良くもあり悪くもあり石綿の山

今現在という時間の流れで見れば石綿は悪いことばかりです。
しかし昔々山部には石綿工場があり水あめ工場がありさらに木工場があり当然ながら盛んな農業がありました。
私の時代でさえ一つのクラスに30人くらい人がいてさらに一学年には三クラスもありました。
銭湯があり映画館がありパチンコ屋があり国道沿いには商店が立ち並びバスも汽車も人で混んでいました。
おもちゃ屋も二軒あったし本を売っている店も二軒あった。
貸本屋で漫画本を借りることもできた。
決して豊かというわけでもないけど貧しくもなかった。
先生は厳しく威厳があった。
いじめも滅多になかった。
親は先生を尊敬していた。
スマホもテレビゲームも無かったけどいろいろ工夫して子供は遊んでいた。
テレビだってほどほどに観ていた。
シャワーも水洗便所も暖かい水もなかったけど生活していてそれほど不便を感じる瞬間はなかった。
それが当たり前だと思っていた。